昨年度 2020 年のコロナウイルス蔓延によって日本でもテレワークが推進されましたが、コロナウイルス収束後は単純に以前の毎日出社のスタイルに戻すのではなく、働き方改革の一つとして多くの企業でもテレワークの選択肢を残すべきだと考えています。なぜそう思うのか、という理由について話したいと思います。
テレワークの推進について
新型コロナウイルスの蔓延により、ソーシャルディスタンスの確保や外出自粛が行われ、それにより、多くの従業員を抱える企業では、出社率6割減ということを目指してテレワークを推進してきました。
自身の努めている会社は IT 企業ということもあり、もともと拠点や外出先からの社内環境への接続という使い方でリモート業務が可能な環境でしたが、在宅で仕事するというところはグレーで公に認められている状況ではありませんでした。しかし、緊急事態宣言の発令からテレワークを主体として業務を行うようアナウンスされ、今まで整備されていなかったテレワーク業務におけるルールや取り決めといったところまで見直され、いまでは出社するのは一部の管理職だけになっています。
IT があまり得意でない会社務めの知人も、緊急事態宣言下では急遽環境を整備してローテーションでどうにかテレワークを行うというところまで実施していたようです。いまはどこの会社もオフィスではPCで仕事をしているので、簡易でも VPN 環境さえ整えることができればテレワーク自体は実現できるのかなと思います。（セキュリティ面の話はおいといて）
これらは自身の主観なので偏りはあるものの、コロナウイルスが蔓延したことにより日本のテレワーク導入が進んだというのは周知の事実だと思います。
実際のテレワークの実情
実際のテレワーク業務での成果についてですが、皆がどう感じているかという意見が気になるところです。自身はテレワーク否定派ではないものの、正直対面で会話ができる環境と比較すると効率が落ちる点があることは認めざるを得ません。
対面でないと進められない業務については、マイクロソフトの Teams や Slack などのチャットツールをベースとしながら Zoom でのビデオ会議なりでまかない、個人で取り組める資料作成などの業務は出社して行う作業と変わらず（リモートでの多少の遅延の可能性はあるものの）行えるイメージなので、一般的な業務であればテレワークでも変わらず業務ができる環境ではあると言えます。
個人単位で取り組む業務に関しては、不要な会話が減る分ある意味出社するよりも集中できる環境を作ることが可能なので、効率が上がる面もあると思います。しかし、在宅の場合ですと食事の準備であったり、洗濯や洗い物などの家事やテレビやネットなどの誘惑もあるので出社して業務する以上の心持ちでないと終業時間になっても何も進んでない、なんていう日もあったりします。
与えられている役割や役職、本人の意識の差で程度の違いはあると思いますが、人間は楽をしたがる生き物なので多少なりとも思い当たるところがある方もいるのではないでしょうか。よく上位層ほどテレワーク否定派が多いとの声を聞きますが、こういう心理を見越しているのでしょう。
とはいえ今後もテレワーク推進していってほしい
業務的な観点で見ると、テレワークのメリットは客先に行かずともいつでも会議が可能になったことや無駄な会話がなくなったことくらいしか思いつきませんが、ライフスタイルの観点で見るとやはり通勤時間がなくなるというところが大きいです。
自身の場合、通勤時間に往復３時間ほどかかっており、一週間で15時間、１ヶ月で60時間と1年で換算したくなくなるほど時間を無駄にしていました。通勤時間が短くても都心に勤めるビジネスマンは日々満員電車でメンタルが削られていっているので、そういった意味ではテレワークによって人間らしい生活ができるようになった人も多いのではないかと思っています。夕食や睡眠時間もまともに取れますしね。
なので、毎日見知らぬ他人に密着し押しつぶされながら通勤して夕食もまともに取れず、寝るためだけに帰るような生活を送っている人もいるサラリーマン事情から、人間らしい生活を送りながら食べるために仕事をするという人間本来の生活ができるようになります。
また、同じ時間座っていれば賃金がもらえた時代から成果主義をベースとした考え方に変わっていけばテレワーク中の離脱時間は問題ではなくなるので、テレワークを１つのスタイルとして考えていくべきです。嫌がる上司含め、皆がテレワークすればWIN-WINです。
企業側もより良い働き方を模索するために、テレワーク実施に関するアンケートなどで従業員側の声に耳を傾けている企業もあり、単純に雇用の問題だけではなく、テレワーク導入における助成金であったり、テナント費用の削減であったりと業務効率のマイナス面を把握しつつも企業側から見たメリットも存在するのでしょう。
個人的には、週2テレワーク週3出勤くらいがちょうどいい。